ポスト・イット仕事術

ポスト・イット仕事術 表紙イメージ

[著者] 福島哲史

目下、時代はパソコンを中心としたデジタルネットワークツールを中心に回転し始めようとしている。しかし、多くのビジネスマンは、それによって恩恵を受けるどころか、安価に大量に流れる情報や、刻一刻と発展変貌していくデジタル機器を扱うのに四苦八苦しているのが現状ではないだろうか。
デジタルツールのおかげで仕事や情報がすっきり心地よくまとまり、現在から未来まで、人生や仕事について確固たる自信をもって歩める実感が得られたかというと、残念ながら「No!」という人ばかりのような気がする。
私は、こういう新しい、つまりまだまだ未完成のシステムをうまく使うには、そのまえにしっかりとした情報管理の考え方や、処理システムをもっていることが必要だと思う。そうでないと、いたずらに取り組んでも、翻弄されるだけだからだ。そういう例をまわりで嫌というほど見てきた。
私がデジタルツールと不思議とうまく対応できているのは、長年、この本でこれから紹介するポスト・イットと手帳を組み合わせたTF式情報システムの考え方を確立し、その実践の経験を長く積んできたところが大きいと思うようになってきた。
私はパソコンやインターネット、NIFTY、PDAに関する本も書いているが、すべて私のアナログ的(デジタルに対してアナログということばを使う)な仕事術では、充分にできないネットワークやデータベース機能のところを、補充強化するという使い方に限定しているから、混乱なくうまくいっているということだ。
つまり、パソコンの考え方を学び、それをとり入れるまえに、こういったわかりやすいシステムで自分自身の仕事観や人生観を探りつつ、予め最適なシステムを構築しておかなくては、文明の利器も労多くして得るものが少ないという結果にしかならないのである。
ツールやシステムは、人生や仕事をよりよくするために使うものである。この本に述べた一つのシステム、考え方を叩き台にして、皆さんがこれからの社会に対応できる、ご自分の方法論を確立できるお手伝いが少しでもできたら、著者として望外の喜びである。(「まえがき」より)

定価:660円(本体600円+税10%)